feature浪江町の心と触れ合う請戸川リバーラインの桜散策


浪江町の桜の名所として知られる『請戸川リバーライン』は、請戸川沿いの土手1.5kmに約120本のソメイヨシノが咲き誇り、例年3月下旬〜4月上旬に見ごろを迎えます。
2021年3月にグランドオープンをした道の駅なみえからもアクセスしやすく、飲食店で購入したドリンクやフードを片手に桜並木を散策するのもひとつの楽しみ方です。

桜が繋ぐ物語
浪江町には、請戸川沿いに全長1.5キロメートルに及ぶ美しい桜並木がある。毎年4月上旬になると、120本のソメイヨシノが咲き誇り、見事な桜のトンネルを形成します。
この桜並木の起源は70年以上前に遡ります。すべては一本の苗木から始まりました。それを植えたのは、地元の酒屋を営んでいた浪江町民・金澤富子の祖母であるとみえさん。彼女は夫を亡くし、川沿いに桜を植えることが慰めになった。
とみえさんの思いに共感した浪江町の人々は、少しずつ桜並木を広げていきました。地元住民やボランティア、さらには高校生までもが植樹活動に参加。卒業式の記念として植えられた桜もあり、若者の門出を祝う象徴に。また、家族が先祖を偲び、あるいは特別な出来事を記念するために植えた桜もあります。
2011年の東日本大震災と福島第一原発事故により、浪江町の住民の皆さんは避難を余儀なくされ、町は長年にわたり無人となったことで、多くの人々にとって大切な桜並木が存続の危機に。
しかし、長年桜の世話をしてきた小黒敬三氏をはじめとする地元住民有志でつくる「絆さくらの会」が浪江町へ戻り、桜を守るための活動を続けました。小黒氏は27年以上にわたり桜の手入れを行っており、避難しながらも病害枝の剪定や害虫駆除に努めていました。その結果、毎年春になると桜が再び美しく咲き誇るようになりました。彼の献身的な姿勢に感銘を受けた人々が次第に集まり、避難先から戻って桜の世話をする者も増えていき、2024年には、毎回約20人のボランティアが桜の保全活動に携わるようになりました。
桜が咲く時期はかつての友人や隣人が再会する貴重な機会となっています。遠方に移り住んだ人々も、この時期には浪江町へ戻り、懐かしい顔ぶれとともに春の訪れを祝う。近年では、夜桜のライトアップや花火の伝統も復活し、浪江町の桜並木はさらに賑わいを見せています。
2025年4月4日には、震災前に町民主催で行われていた「さくら祭り」が開催されます。

桜と一緒に楽しめるおすすめフード&ドリンク
・道の駅なみえ ほのかのバラエティ豊かなパン
・さけくらゆいのソフトクリームやドリンク各種
・おむすびえんの美味しいおにぎり
関連リンク
・NHK 小さな旅 『桜に心つないで ~福島県 浪江町~』
・浪江町公式YouTubeチャンネル